腰痛の犯人は腰じゃない! 腰痛治療の新常識とは?
当院に来られる患者さんの中で一番多い症状が腰痛です。私自身若い時に腰痛を患い苦しんだ経験から腰痛で苦しむ人を救いたいと色々な治療法を勉強してきました。
バンコクで一番腰痛治療に力を入れているクリニックだと自負しております。
その常識は間違い?腰が痛いときに腰を揉んではいけない理由
腰痛治療について大切なことでまずお伝えしたいのは「腰が痛いときに腰を揉んだり治療してはいけない」という点です。
なぜなら、腰は“痛みの結果”を表しているにすぎず、“原因の場所”ではないことが多いからです。
腰を直接もみほぐすと一時的に楽になるように感じますが、根本的な改善にはつながらず、悪化させてしまう危険もあります。
本当の原因は「腰の動きすぎ」にあった
では、腰痛の本当の原因はどこにあるのでしょうか。
ポイントは「股関節」と「胸椎(背中の骨)」の動きです。
本来、股関節や胸椎は大きく動いて全身のしなやかさを支える場所です。しかし、デスクワークや猫背姿勢などで動きが硬くなると、本来動くべき部分がサボってしまいます。
その結果、動かなくていい腰が代わりに頑張って動かざるをえなくなり、腰が頑張りすぎて痛みが出てしまうのです。
つまり、腰痛は「腰が動かなくて悪化する」のではなく、「腰が動きすぎることによって悪化する」症状といえます。
腰は体の要(かなめ)として安定すべき場所であり、本来は大きな可動を必要としない関節です。
安定すべき腰が過剰に動いてしまうことが、慢性的な痛みをつくり出すのです。
腰は“被害者” ― 根本改善のための正しい治療
さらに重要なのは、腰痛は「腰そのものが悪い」のではなく、腰がただ“ストレスを受けている”だけという事実です。
股関節や胸椎が硬い、姿勢の崩れがある、生活習慣の偏りがある──これらが原因となって腰にしわ寄せがきているのです。
言い換えれば、腰は被害者であって加害者ではありません。
正しい治療とは、痛んでいる腰を直接いじることではなく、股関節や胸椎の動きを回復させ、体全体のバランスを整えることにあります。
その結果、腰にかかっていた過剰な負担が取り除かれ、自然に痛みがやわらいでいきます。
「腰を治す」から「腰を助ける」という視点へ
腰痛で悩む方にこそ知っていただきたいのは、「腰を治そう」と思うのではなく、「腰を助けてあげよう」という視点です。
腰を攻めるのではなく、腰を支えている他の部分を整えることが根本的な解決につながります。
もしあなたが腰痛に悩んでいるなら、腰の痛みにフォーカスするのではなく股関節や胸椎、そして全身のバランスに目を向けてみてください。それが本当の意味での腰痛改善の第一歩になります。